「カオス」を楽しむ、1人目のセールスエンジニア―――顧客の声にこそサービス開発のヒントがある
【profile】関川和成
2013年、一橋大学商学部に入学。「顧客の経験が企業のブランドを高める」という考えのもと、産学連携のプロジェクトを通しデジタルで実現する方法をゼミで研究。
新卒で野村総合研究所へ入社し、カラクリDevelopment メンバー泉と同様、金融機関向けに提供するSaaSサービスなどを手掛けるプロジェクトマネージャーとして活躍。2021年2月よりカラクリに1人目のセールスエンジニアとしてジョイン。
NRIを卒業したのは、「お客さまの声に耳を傾け、手を動かす」エンジニア像に近づきたかったから。
もともと経済や商業に興味があったので商学部に入学しました。ゼミでは、顧客経験の向上を目的としたデジタルトランスフォーメーションの海外での事例を分析・研究するゼミに所属していました。例えば、大手自動車メーカーと共同研究でSNSから課題を想起して、その課題を軽減する方法の分析などを担当していました。
研究に加えてSalesforceでインターンをした経験が今の僕に繋がっているのかもしれません。
インターンを通して、理論だけではなく、ソリューションが「お客さんの企業をよい方向に導く」ことを肌で感じることができました。そこでただ考え方を提案するだけではなく、ソリューションも一緒に提供する企業で経験を積みたいと、NRIに入社しました。
実際に入社してからは、金融系システムの保守・運用、プロジェクトマネジメントを担当していました。PMは、大工の棟梁みたいな役割のイメージで、リスクマネジメントを中心にプロジェクトの舵取りをします。所属していた部署は、裁量をもってできる環境だったので、入社3年目ぐらいから任してもらえて。このような大きな責任を持って仕事を進めることができたのは、貴重な経験だったと今でも思います。
とてもやりがいを感じる反面、「自分の中のエンジニア像」と乖離が出たのも事実です。
私の中のエンジニア像は、「自分でお客さんの話を聞き、手を動かすことで要望をカタチにしていく」というものでした。だから、もう少しお客さまの声を直接きいて、手を動かせる経験をへてから、マネジメントというキャリアでもいいんじゃないかなと考え始めたんです。
そんなときに、元同僚だった泉からカラクリの話を聞きました。定期的にご飯に行ってたのですが、「いまふわふわしたものを、カチッとできる人を探してるんだよね、どう?(笑)」と。
すごいザックリした説明だったのですが、何か気になって。いろんな企業をみていく中で、これまでの経験を活かし、且つ新しい挑戦(コードを組む)ことに魅力を感じ、セールスエンジニアという道を本気で考え始めたんです。
ビジネスとシステムの両輪で、お客さまの「ビジネス価値」を向上させたい
入社してまだ4ヶ月ぐらいですが、ただサービスを提供するだけではなく、エンジニアという側面からお客さまのシステム連携の仕組みづくりからご提案できるのは、「カスタマーサクセス」を本気で考えるカラクリならではないかなと思います。実際に、他社サービスのほうがマッチすれば、そこを提案してもいいと言われます。そんなのアリなんだって驚きますね。
セールスエンジニアという役割ですが、お客さんに提供するプロダクト開発も担当させてもらえるのは、やりがいがあります。
現状全ての商談に同席しているわけではなく、「システムのにおい」がするとアサインされます。システム連携が中心の商談であれば、私がメイン担当になり、資料作りから商談・質疑応答まで全て行います。お客さまのリテラシーは様々なので、たとえば非エンジニアの方には専門用語を使わず噛み砕いて伝える。そういう架け橋的な役割を担えるのは、NRIで培った経験や能力が活かせていますね。
もっと経験を積んだらもっと手を動かしていきたいというのもありますが、現状自分が価値を1番発揮できるのが今のポジションだと思っています。まずは会社に貢献したいという気持ちが強いので、セールスエンジニアとしての存在感を高めたいですね。
また、お客さんの話をお聞きして、「クライアントのビジネスの価値を高める」提案ができるのも、やりたいことへの第一歩だと考えています。
カスタマーサポートに従事する方は国内だけでも100万人。「このサービス、使っていて気持ちいいですね」を届けていきたい。
カラクリに入社して実感することですが、私だけではなく「一人ひとりの存在感」が本当に大きいんですよね。「1つ新しいことに挑戦すれば、それが会社の利益となる」そう感じられることが多いです。1人目のセールスエンジニアなので、業務の範囲がしっかり決まっていなくて、自分で見つけて広げていっています。チャレンジさせてもらえる環境で「ありがとう」と言われるのは、とても嬉しいです。決まり切ったレールの上を走るのではなく、ある程度「カオスを楽しめる人」が向いてるんじゃないかなと思います(笑)
将来の目標は、自分が作ったり、仕組みを考えたソリューションをご利用いただいた方に「使っていて気持ちいいですね」というレベルまで到達したいです。いま、日本国内にカスタマーサポートに従事している人は100万人いると言われていて、その方々の仕事の価値を高められるものをカタチにしていきたいんです。プログラミングして作るのも、仕組みを考えて落とし込むのも全て含めて「カタチにする」ことを、やっていきたいです。
ストレスフリーな感動を与えるためには、機能だけではなく、UIなどの見た目も重要になります。カラクリはそこにとにかく拘っている。前職では安心・安全を求められることが多かったので、逆にいうとチャレンジングなことに挑戦しにくい環境でした。これも良し悪しではなく、向き不向きなんですが…いまの自分は「誰もが使いやすい」ことを追求するのが楽しいですね。
4月から2人目のセールスエンジニアが入社して、規模はすこしずつ大きくなっています。「売って終わりじゃない」、根底に「お客様をよくしたい」と思っている方と、これからも一緒にお仕事したいですね。